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オルゴール療法と出会って 

オルゴールセラピスト・講座終了レポート 平成25年5月17日:A.T.さん 
1. オルゴール療法との出会い など:
 私は、元半導体関係の技術者です。主として製造・品質管理部門を担当、晩年はマーケッテイング・営業部門を担当、60歳で定年退職。その後、65歳迄関連会社等で同様の部門を担当しました。今年(平成25年日生)で、認知症(前頭側頭葉型認知症)、要介護5の妻を在宅で老々介護に奮闘中。発症の気付きより約8年が経過しています。
 昨年2月、妻にアロマ・マサージ(1回/週)を、お願いしている知人より、東京ビックサイトで開催される「2012統合医療展」をご紹介頂き、見学しました。広い会場のあちらこちらを見て回るうち、偶然、「オルゴール療法」のブースに出会ったのです。認知症を患う妻へのケアとして「音楽療法」をお願いして、約3年が経過しており、「オルゴール療法」に興味を持ちました。
 妻は、子育てが終了した50歳頃より趣味としてピアノレッスンに通っていました。小学生の低学年時にレッスンを受けたようです。息子二人の幼児期は自宅で、ポロンポロンと子守唄などをピアノで弾いていました。長男が幼稚園に入ると、近所の音楽教室に通わせ、小学4年生まで続いたようです。
 当初はレッスンにも同行し、帰宅後は自宅で一緒に練習していました。次男も習わせましたが、絵と鉄道好きのため3日坊主で終了しました。
 妻の通っていた教室は、ご高齢の方が多く、発表会はほとんどありませんでした。病気発症に気づく3年前の発表会で「月の光:ドビュッシー」を弾かせて頂きました。発表会は、演奏途中で間違えたり、ストップするなど、譜面めくりの先生をハラハラさせましたが、何とか弾き終えることが出来ました。
 この時の演奏は録音して、妻の最後のお別れ時に、ご参列の皆様に聴いて頂ければと、大切に保管してりあります。
 病気発症後も一年余りは、一人で電車を乗り継ぎ、40分程かけて、レッスンに通っていたのです。主治医の先生は、「一人で、切符を買って行っているの?」と、目を丸く、ビックリされるほどでした。
 その後、帰宅困難体験を経て(帰路、迷子になったと推定されます。通常より2時間ほど後に、無事、一人で帰宅)、半年後の春・3月、突然、教室を自ら辞めてきたのです。私は、ビックリしました。何とか続けさせたいと考えました。病気発症前後に、既に、コーラスを辞めていました。その時は、気にもしなかったのですが、その後認知症のことを勉強する中で、認知症の進行予防には、それまでのピアノなどの趣味の継続は重要であると理解していたからです。
 教室の先生にご協力頂き、レッスンの継続説得に努めました。しかし、本人の意思は強く、成功しませんでした。
 発症の気付き以降、病気進行の予防には、出来るだけ音楽を聞かせるのが良いのでは、と考え、近隣での音楽会・ピアノ発表会等に連れて行ったのです。その間、音楽を聴くことは、本人も楽しんでいたようなので、レッスン再開のチャンスを模索しました。 
 2ヶ月後の5月、偶然、近隣の「ちば・県民プラザ」でのピアノ発表会を聴きました。教室のPRチラシには「高齢者大歓迎」とあったようにご高齢の方が多く、翌日、先生宅にお電話し、妻の状況をご説明し、入会をお願いしました。
 藁をも掴む思いでお願いしました。先生は快諾して頂き、翌日、先生宅をお尋ねし、テスト弾きを経て6月より入会となりました。
 新しい教室の先生は、妻の状況、病状を良くご理解頂いたのですが、入会後、先生は一人娘のお嬢様に熱心にピアノレッスンされておられましたが、アレルギー反応を示され、体調不良となり、ご苦労の結果レッスンを諦められたことを知らされました。
 先生のご対応の背景を理解出来、良い出会いであったことを感謝しました。
 私は、妻のピアノレッスンは趣味ではなく、全人的なリハビリと考えていました。妻に付き添って4年半、毎週月曜日、片道30分、電車に乗って通いました。
 先生の熱心なご指導で発表会(2年に1回の開催)を2回も経験させて頂き、最後の発表会では、先生に「一生の思い出になるから」と口説かれ、半年余の特訓で、音楽にはド素人の私が奇跡的な妻との連弾で「結婚行進曲:ワグナー」を弾かせて頂いたのです。地域のTV会社(コアラTV)の取材を受けたほど一生の思い出の出来事でありました。
 以上のような背景から、「オルゴール療法」は、音楽療法の変形と独断、阿左美様のご熱心な説明に聞き入ったのです。ご説明はそれなりに理解出来ましたが、まだまだ半信半疑でありました。
 自宅に帰って、良く考えてみようと、『スイスオルゴール CDブック・ムック版』と「CD」を購入しました。『佐伯吉捷:オルゴールは脳に効く』は、在庫なしとの由で、入手できず、後刻、Amazonで購入しました。そして無料体験会のご招待券を頂きました。後日、横浜元町支部を訪問することをお約束してお別れしました。
2. オルゴール療法に接して理解したこと:
 昨年4月下旬、横浜のカウンセラーの阿左美様から頂いた「ご招待券」を見て思い出し、電話でアポイントをとり横浜元町本部を訪問しました。
 そうして、オルゴール療法のご説明を再度お伺いしました。短時間ではありましたが「オルゴール療法」の体験をさせて頂き、阿左見様から、妻を体験会にぜひ連れてくるようにと、強く勧められましたが、すでに歩行困難で、車椅子生活の妻を横浜まで連れ出すことは不可能に近かったのです。
 セラピー参加の費用も勘案、とりあえず、療法用オルゴールの1か月・レンタルをお願いしたのです。レンタル期間では用法の効果は残念ながら理解できませんでした。
 それでも継続が重要だと考えて、「72弁・ローズ(曲目:カノン)」+共鳴箱を購入しました。購入後は、阿左見様から、ご多忙にもかかわらず、お電話で、様々なアドバイスや相談に乗って頂きました。
 ですが、様々な背景・事情から、購入したオルゴールと共鳴箱をあまり活用することなく月日が経過して行きました。せっかくの阿左見様とも疎遠になっていたのです。
 昨年秋、ご送付頂いた「オルゴール療法ニュース:2012・9月号」を見て、未だ、オルゴール療法研究所から、私は忘れられていないと、繋がりを強く意識させて頂きました。
 そして、東京日本橋本部の開設を知りました。流山市の自宅から、横浜元町支部よりは近く、今後の利用に便利と考え、特別企画の「オルゴールコンサート&セラピー特別体験会」を申し込んだのです。
 妻のデイサービス利用日程等から、11月6日(火)を予約し、併せて、ニュースに掲載されていた「72弁・オリーブ(曲目:月の光/ドビュッシー)」を、妻の最終ピアノ発表会の曲でもあり、その記念に購入しました。この時も、阿左美様に色々とご指導・アドバイスを頂きました。
 「月の光」を購入後、阿左見様から仙台で開催のオルゴールコンサートに、知人等の参加紹介のご依頼がありましたので、妻に音楽療法をお願いしている先生のご友人=ご学友・同級生で、仙台在住の方が居られたので、紹介させて頂きました。
 阿左見様から、「オルゴール療法」につては、色々とご説明や情報等はお伺いしていましたが、オルゴールコンサートは未体験でありました。ご紹介した方の参加後のお礼のご感想は、必ずしも好印象ではありませんでしたが。
 「オルゴールコンサート&セラピー特別体験会」は、他人の理解はさておき、自分自身が体験してみることが重要であると考えて、特別の思いで、参加しました。
 東京日本橋本部の特別体験会は、風雨の強い日で、道にも迷い、遅刻の参加でした。参加者は、8人程だったと記憶しています。佐伯先生のお話を伺い、本格的な「オルゴール療法」を体験させて頂きました。本格的に取り組んでみる価値があると感じました。
 終了時に、東京日本橋本部で第1回の「オルゴールセラピスト養成講座」の開講を知りました。受講料の高額なこともあり色々と考えました。阿左美様にもご相談し、これまでの経緯を考え、「やるしかない!」と決断して、養成講座参加を申し込んだのです。申込時に、東京日本橋本部・事務担当の杉本様に参加者の状況をお伺いした。数名との由でありました。
 第1回養成講座参加者は、5名でした。当初のご案内は、開始時間が10時30分で、妻のデイサービスお迎えの時間から間に合う予定でしたが、詳細ご連絡時には、10時に変更されており、ビックリ、初日は遅刻する可能性が高いとお詫びを連絡しました。
 実際には、ご配慮頂き10時30分開講となり御礼申し上げます。講座日程は、3日間、佐伯先生を始め素晴らしい方々のお話と療法の体験でありました。
 特に、昼食・夕食時の懇談は、先生方のお人柄等を知り得て有益でした。後で考えると、参加者のセラピストとしての資質を見られていたではないかと、反省しきりでした。
 講座終了後、「クリスマス・オルゴールコンサート2012」の東京・紀尾井ホールと横浜・みなとみらいホールに参加させて頂きました。
 素晴らしい会場で、様々なオルゴールの響き、出演ゲストの演奏を楽しんで味わい、加えて、米国ポーリング記念財団からの授賞式もお祝いさせて頂き、さらに、コンサートご参加の先輩セラピストに交じって、記念撮影にも参加させて頂きました。大判の記念写真までお届け頂き有難うございました。
3. オルゴールセラピストとしての抱負(決意表明?)など:
 今回受講した「オルゴールセラピスト短期養成講座」で、オルゴール療法での改善症例を数多く学ぶことができました。講座テキストや『症例集』が今後の活動に役立つ資料になると考えます。
 現時点での私の「オルゴール療法」の理解レベル=実践レベルは、講座で体験した「カウンセリング」実習=相談者、セラピストを交互に役割変更したロールプレイングの体験、等を振り返ってみても、セラピストとして実践・活動するには、まだまだ未熟=不十分であり、今後さらなる研鑽が必要と痛感しています。
 「オルゴール療法」は、オルゴールの奏でる生の音色を聴くことで、癒しの音楽療法の効果以上に、生の「響き」=人間の可聴範囲を超えた超低周波と超高周波の弾性波振動が人間の「脳幹」と「視床・視床下部」に働き、脳を正しく機能させる療法と理解しました。
 これを、クライエント=一般の方々に理解して頂くのはかなり困難のように考えます。私も、なかなか理解に至らなかった。幸い、私には在宅介護で「ケア」しなければならない「認知症の妻」がいます。妻をモデルに、講座で学んだことを実践して、効果を確認し、結果を多くの方々にご紹介したいと思います。様々な症例の改善例が「テキスト」や「症例集」に提示されていますが、認知症への実施例は多くありませんでした。
「オルゴール療法」は、毎日、オルゴールを聴くのが基本、そのために、
① 72弁ローズ(曲目:カノン)+共鳴箱、
② 72弁オリーブ(曲目:月の光/ドビユッシー)
を購入済みであり、使用中です。加えて、
③ 144弁アンボイナ(曲目:カンパネラ/リスト)と共鳴箱を予約、3月に入手して使用を開始しました。
 最近送付して頂いた「オルゴール療法」バインダーに「療法日記」のシートがあり、活用・記入要領を勉強・研究して、療法の効果結果の集約=統計処理、に役立つ資料としたいと思います。
4.オルゴール研究所等への提言、要望など:
◆送付物一覧表が必要では:
当初、オルゴールや資料をご送付頂いたとき、送付=同封物の一覧表なく困りました。私の企業勤務経験では、添付されるのが常識と理解していましたから。しかし、オルゴール研究所は、数十年のご経験で業務展開をされており、実績をお持ちであることから、世の中には、様々な価値観があり、自分の経験が全てではないと理解しました。
 ただ、最近ご送付頂いた案件では、「同封書類一覧表」が添付されており、貴研究所もご検討されていると理解しました。
5.お礼のことば:謝辞:
 「オルゴール療法」との出会いから本レポートを作成に至るまで、多数の方々にお世話になりご指導を頂きました。厚く御礼申し上げます。今後とも宜しくご指導のほどお願い申し上げます。
5-1)阿左見節子様:
昨年2月の東京ビックサイトでの「2012 総合医療展」での出会いから、現在に至るまで、様々な場面でお世話になりました。
 5-2)佐伯吉捷先生、紀子様ご夫妻。
  養成講座を始め様々な場面でご指導を賜りました。有難うございます。
 5-3)養成講座でご指導いただい方々:
① 佐伯一成 様・・・
② 島 美代 様・・・
③ 島田 力 様・・・メカニックご担当
④ 梅原真理子様・・・静岡から来られた方。
⑤ 西山美由紀様・・・千葉、星野クリニックセラピスト
  5-5)オルゴール研究所の方々:
① 横浜:櫻 様
② 東京:杉本 様
6.参考資料:
① 佐伯吉捷(2007)『オルゴールは脳に効く!』実業之日本社
② オルゴール療法症例集1.
③ スイスオルゴールCDブック・ムック版
④ オルゴール療法士、オルゴールセラピスト レクチャーテキスト
⑤ 大橋 力(2003)『音と文明 音の環境学ことはじめ』岩波書店
7.追 記:
 最近、妻の介護の参考にと、放送大学の講座「在宅介護論」他を視聴している。
偶然、2013年度からは放送大学大学院に「情報プログラム」の設置を知った。そのなかの科目に
『仁科エミ、河合徳江:音楽・情報・脳』が開講さているのを知りました。
 内容は、脳機能と音楽=特に、可聴域外の音の脳への影響について、養成講座で
佐伯先生がお話しされた内容に関連が深いのではないかと、考えました。放送講座テキストを購入し、放送講座も録画し勉強の予定です。
 6項の参考資料⑤の『大橋 力:音と文明―音の環境ことはじめー。岩波書店、2003 』も、併せて勉強してみようと考えています。以上