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オルゴールセラピスト認定講座を終えて 平成28年6月1日 三家本千代子


私にとってオルゴールとは幼い頃に母が買ってくれた宝石箱のような、またはお人形がついた可愛らしいものという記憶のままで止まっていましたが、こんなにも素晴らしい音を奏でるリュージュ社のオルゴールを知ることができたのは、スイスオルゴールサロン・ルヴィーヴル、オルゴール療法研究所のおかげです。

オルゴールとの出会い

療法用のオルゴールを知るきっかけになったのは、体調の悪い父に知り合いの方がぜひ使ってくださいと貸して頂いた時でした。しかし、父はお借りしたオルゴール、ローズのカノンをうるさいと全く聞こうとはしませんでした。

私はそのオルゴールのとても綺麗な音に癒されていましたので、なぜ父がその音をうるさいと感じるのか全く理解ができませんでした。父は耳が遠くなっていましたので、普段から付けっぱなしのテレビはいつも大音量になっていて、そちらの方がよっぽどうるさかったからです。

それからお借りしたオルゴールは数日でお返しする形となりましたが、その後、なぜ父があんなにオルゴールの音を嫌がっていたのかを理解することとなりました。

オルゴール療法研究所のスタッフとして

私は、出産を機に大きく気持ちの変化があり、180度と言っていいほど物事への考え方、また人生観も変わっていきました。

それは、赤ちゃんの身体のことから自然食へのこだわり、薬の内容またそれによる副作用、産後の体調や心の変化によって産褥期の大切さも知り、興味を持つことが人の身体や心といった内容になったことです。

それから自分の家族だけならず人を大切にしたい、できるものなら人に役立てるような仕事がしたいという純粋な気持ちでオルゴール療法研究所を紹介して頂きました。

そして、セラピスト認定講座を受けるまでは、オルゴールのことを少しずつ教えていただきながら、事務作業をこなす日々でした。

突然の別れ

勤務にも慣れ、数か月経ったある日、突然父はこの世を去ることになったのですが、その亡くなる数時間前に父が「足が寒い」と訴えていましたので、私と母はあれやこれやと心配して、父の足を毛布でくるんだり熱を当てたりしながら温めていました。

しばらくすると落ち着いて笑顔になっていましたが、床につき日をまたぐ前にそっと他界することとなりました。運ばれた先の病院のベッドに横たわる父の冷たくなった足をさすりながら、もっと温めてあげたら良かったねと何もできなかった自分の無力さに茫然とし、またこのぬくもりのある手で少しでも人を救えるようになりたいと漠然と抱いていた思いをさらに強くすることとなりました。

オルゴールの音の感じ方

父が、オルゴールを聞いてくれなかった理由、それはとにかくうるさく感じるというものでした。ローズのカノンは低音の響きが素晴らしく、聞いていて私は眠くなるほどに感じますが、音の感じ方は人それぞれで自分が綺麗な音で癒されていても、例えば鬱の方だと甲高く聞こえてしまっていたり、嫌な音に思えるということを研究所で働き始めてから知りました。

それは病気ではなく健全な人であっても、個人差がありますので有り得ると思いますが、特に何らかの病気を持っている方のほうがその傾向にあるというものでした。

父の認知症、そして鬱の両方とも軽い症状のものでそこまで心配するものではなかったのですが、あれほどまでにオルゴールを拒否する理由がわかり納得しました。

身体の不調もあり、療法所まで通うこともできず自宅で聞けるオルゴールも拒否されてしまうと、どうしようもなく、もうオルゴール療法は難しいと思っていましたが、聞き方などを上手に変えていけば耳障りに感じることなく、響きを取り入れることができるということも知ることができました。

予防医学としてのオルゴール

健康な方がオルゴールを聴くことで、未然に病気を防げるというのはとてもありがたいものです。

定年退職後に鬱になるということはよく耳にします。私の父は仕事を引退して環境が変わったことでその後、脳の中でこのようなことが起こっていたよ  うです。

神経系統また血液循環は、それまで張りつめていたゴムがパン!と急に弾けた状態になるところ、それが緩んだ形になったおかげで完璧な鬱、認知症にならずにすんだというものでした。きっと後1年仕事を続けていれば、大変な状態になっていたでしょう。

個人差はありますが働くことにより、どれだけの心労や身体だけでなく脳に負担がいくかということがよくわかりました。やはり脳の血流がどれほど大事かということも。

仕事を辞めることによって、自分自身の価値を見出していく機会が減ること、それは長く社会で活躍してきた人にとっては心に大きな変化をもたらしますが、精神的なことだけではなく、やはり脳の血流を良くしていけばこのような鬱といった病気が起こりにくくなるのではないでしょうか。そういった症状が出る前に、例えばオルゴールを常日頃から根強く聞いていけば、脳は常に正常化され血流も良い状態になるので、こういう方たちを減らすことができるのではないでしょうか。本当の病気になる前にオルゴール療法を取り入れ、側に置いて予防医学としてのオルゴールに期待したいところです。

マタニティーのためのオルゴール

オルゴール療法を知っていくなかで、とても興味をもったのはマタニティーのためのオルゴールセラピーです。近年、晩婚化の傾向にある日本では注目するところではないでしょうか。

私自身出産をするにあたって、いいものがあれば試したいという強い気持ちでした。インターネットで調べたり、先輩のお母さん方や病院などからですが、それは母体、胎児に良い飲み物、食べ物、マタニティヨガだったり出産が楽になるという音楽CDや呼吸法のCDなどといったものでした。

私の場合、妊娠期は逆子になったり、入院したりと出産を終えるまで苦痛に満ちたものでした。また産後は足が象のようにむくみ靴が履けなくなったので、常にサンダルを履いて行動し、赤ちゃんを前にとても神経質になっていましたので気持ちのアップダウンが激しく、落ち着くまでにとても時間がかかりました。

もし、オルゴールを知っていればすぐに取り入れたことでしょう。母体、胎児にどれほど癒しになることでしょう。単なる癒しではなく根本的な脳の回復によってダメージを受けた身体がどんどん元気になっていくことでしょう。そして辛い痛み、気持ちから解放され、また愛に満ちた心で持って赤ちゃんに接することができるでしょう。赤ちゃんはその愛を一心に受け笑顔で返してくれ、またお母さんも頑張ろうという気持ちになるという本当に良いサイクルが生まれていくかと思います。

オルゴールによる情操教育

近年、若者の自殺や残酷な犯罪が多発しており、ニュースでも毎日のように取り上げられています。子どもたちを自殺にまで追い込む環境や世の中もおかしいと思います。

しかし、子どもたちが本当に辛い状況の中、考え抜いた最後の選択が自殺ということ、その他に選択肢を見出すことができずに身を投げてしまうという意識もまた気になるところではあります。また異様なまでの殺害方法、その中にサイコパスや自閉症といった子どもによる犯罪が多数報告されているようです。

サイコパスや自閉症は脳機能がどう動くのか、かなり研究されているとのことですが、その研究によれば、ミラーニューロンとういう神経細胞の機能不全が見られると言われているそうです。確固たる証拠はまだないとのことですが、脳のどこかの部分の欠如、機能不全によりキレる子どもが増えているのでしょうか。

オルゴールの響きによって脳の血流を良くしていき、機能を正常化することにより子どもたちの身体、心までも救い自殺や犯罪を減らしていくことはそう簡単なことではないでしょうが、何かしらの改善、回復は可能だと期待してよいのでしょうか。

脳の機能不全ということだけではありません。子どもたちの感情や情緒を育み、創造的で個性的な心の働きを豊かにするための教育や道徳的な意識や価値観を養うこと、つまり所長がよくおっしゃっている情緒教育は本当に大切で、今もっとも求められているものではないでしょうか。感性豊かにそして情緒を育むというのはそう簡単なことではありません。

美しいものを見たら美しいと思う感動や喜びは、周りの人の共感的な態度によって決まるとも言われています。それならばこちらのオルゴールを子どもたちと聞きながら共に感動することがどれだけの情緒教育になるでしょうか。音楽や絵画などたくさん良いとされるものはありますが、常に生の音を側で聞かせることのできるオルゴールは本当に素晴らしいものです。

オルゴール療法を経験して

福岡店に勤めさせていただき、一年が経とうとしていますが、1度体調をくずしたときに、オルゴールの存在の大きさを身を持って感じたことがあります。

そのときの症状は、持病の気管支喘息が悪化し咳が続いた結果、肋骨にひびが入り、とても辛く一晩中、咳で眠れない日々が続くというものでした。

そのような状態の中、ローズを手に取り胸の上に置き、ほぼ寝たきりだったのでゼンマイを5回くらい巻くのがやっとでしたが、一日5時間は聴いたかと思います。あれだけ眠れなかったのに、すこしだけ咳が落ちつき、不思議と眠れるようになりました。カノンの曲調が眠りを誘い、オルゴールの響きがジンジンと身体に伝わってくるのがわかりました。それまでは良いものだとわかっていても身体の変化を実感したことはほとんどなかったものですから、感動と驚きの瞬間でした。

1日5時間聴くということは、普段生活している中では難しいでしょうが、重篤な病気の方などは、やはりそれ以上聴かなけれ結果が出ないのかなとも感じました。

 あとがき

オルゴール療法について所長、副所長のお話を聞かせて頂き、またスタッフの皆さんの体験談、症例集などを見て本当に感銘を受けました。

いつかは一家に一台、そして色々なところ、場面で使われていくことが当たり前な時代がくることを願っています。

オルゴールの響きにより身体の健康が心の平安をも取り戻していくことを信じて、これからオルゴール療法に興味を持ってくださる方のお手伝いができれば幸いです。

私の人生の中で考えもしなかったオルゴール療法との出会いに感謝いたします。オルゴールの響きの力を発見され、オルゴール療法として世に広めてこられた佐伯所長に感謝いたします。

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