熊谷由岐様 オルゴールの素晴らしさをお子様に! (一)
私の息子がお腹の中にいるときに、作曲家小川正先生に「音楽教育は何をすればいいですか?」とお尋ねしたら「オルゴールを聴かせなさい。スイス製がいい」とお教わりました。東北の牧師さんが教会でオルゴールを鳴らしたとき、その美しに驚ろかされたそうです。「胎教から聴くと良い」と教わり、それから、二年間、日本中を、といってもそんなに広くありません。大阪や東京に電話をして聴きましたが、どこにも見つかりませんでした。
お腹の子はどんどん大きくなり、やがて、生まれ、そして、二才になりました。その頃、幸いにも、ヨーロッパに、行く機会があり、オルゴールを探し廻りました。あるお店のショーウインドウに、いろいろオルゴールを見つけて、恐る恐るお店に入りガラスのケースの上に、ご主人らしい年配の男性が小さいオルゴールから次第に大きなオルゴールを鳴らしてくれたのです。
あるオルゴールが鳴った時にとても驚きました。それは後で知ったのですが、五十弁のオルゴールでドラムが横に動いて四曲も演奏出来るものでした。とても、感動しました。今まで、見たオルゴールとは、全く別ものでした。値段も高いオルゴールでした。それを、買い求めたのです。
息子は、二才になっていました。毎日聴かせました。二~三ヵ月経ったある日、息子が「モーツァルトのフィガロの結婚」を正確に歌うの聴いて驚きました。私たち夫婦が歌う子守歌ではなく、あのクラシックの曲だったのです。すぐに小川正先生に報告に行きました。後で解ったのですが、オルゴールは、ハガネの弁をピンではじく為に、音は強く長く空中に浮いているのです。熊谷由岐様、お子さんにオルゴールを胎教から聴かせて上げてください。美しい生の音楽は、とても良いですよ。