音色の最高峰144弁の特性 “マドリーナ”
リストの「ラ・カンパネラ」!
72弁“ローズ”をさらに超えるひびきの強さを持つ144弁。これもスイス・リュージュ社への特別注文で研究所のために作られているモデルです。このモデルは特に、設計段階から研究所とリュージュ社の間で共同制作されました。さらに、曲もオリジナルで、療法の視点から強いひびきのためのリストの『ラ・カンパネラ』が特別に編曲されました。
144弁は、72弁を横並びに配置して、2つの弁で演奏するサブライム・ハーモニーという手法が使われています。いわゆるピアノ2台で1曲を演奏する連弾をイメージしていただくとわかりやすいでしょう。この機構が72弁を超える圧倒的な強いひびきを生みだしているのです。
そしてもちろん大切なのが、箱の木の材質です。『マドロナ』の材が採用され、力強く美しいひびきを実現しています。また、過度な装飾を極力排除し、木目そのものの美しさを生かしたデザインも愛される理由でしょう。72弁の上位機種として、オルゴール療法の期待を背負ったモデルです。とにかく一度耳にしていただきたいのです。今まで聞いたこともないような素晴らしいひびきを感じることができましょう。
療法用のオルゴールは、研究所でいつでもご視聴が可能です。一度お聞きいただいて、あなたに一番ぴったり合うオルゴールを選んでほしいのです。
ラ・カンパネラは超絶技巧を要するバイオリン曲としてニコロ・パガニーニによって作曲されたものです。後にフランズ・リストによってピアノ曲として編曲されました。ピアノ曲も世界で最も難しい曲とされ、あのフジ子ヘミングさんでさえ、演奏を間違われたことがあります。
この曲を144弁に作ることをスイス・リュージュ社にお願いしました。スイスで一度編曲者にお逢いしたことがあり、著名な音楽家で、難曲ラ・カンパネラがどのようなオルゴールに仕上がるのか、待ちどうしい月日を過ごしました。
出来上がったオルゴールを聴いて驚きました。曲想を壊さず、シリンダーに植えられたピンの多さと確かさに、よくぞ、ここまでと感心しました。短音から始まり、最後のグリッサンドで終オルゴールオルゴールが完成していたのです。
佐伯マネージャーと木箱に選定にスイスに飛び、“ひびき”の良いマドロナに決定したのです。
オルゴールの制約を乗り越えて、ラ・カンパネラがオルゴールで日の目をみたのです。
オルゴールやオルガンでも、一音の間違いが時々ありますが、オルゴールに144弁のラ・カンパネラが完成しました。 日本オルゴール療法研究所 所長 佐伯吉捷