オルゴール療法のはじめ(57)オルゴール療法と共鳴箱
オルゴール療法が始まる前から、オルゴ―には、共鳴箱は必需品でした。その為にNHKに努めていた友人の協力を得ました。空間設計に時間をかけ、72弁と144弁のそれぞれ共鳴箱が生まれました。
最初にオルゴールを乗せた時の感動を今でも忘れません。オルゴールを共鳴箱に乗せた時の”ひびき”の強さに圧倒されました。実は最終の材質と板の厚さに至る迄に随分の試作が繰り替えされたのです。
空間設計は出来ているものの、共鳴箱に使う木質によって、音色と”ひびき”の強さに大きな違いが出たのです。そして板の厚みにも影響されました。やっと落ち着いて作りはじめました。
ある年に、作って頂いた共鳴箱の音が今までの響きと違うのです。寸法を測ってみました。お願いした横幅が1cm短いのです。直ぐに木工会社に尋ねました。「箱の寸法を勝手に替えないで」とお願いしました。木の取り幅に都合が良いということが分かったのです。
結婚器具を作っている会社にお願いするようになり、材質も良く、仕上げも立派になってからは満足しています。オルゴール療法をはじめて25年間、トラブルは全くと云って程にありません。感謝しています。 日本オルゴール療法研究所 所長 佐伯吉捷
オルゴールの音を大きく共鳴させる必要がありました。大きな音は、脳の機能を高めて、その結果、病状の改善を速めると思ったからです。普通の音を共鳴させるだけではない、音の質を壊さない、美しさと音量を上げる目的で72弁と144弁の共鳴箱がつくられました。